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ブルーな話 |
私の店が入居しているショッピングセンターの駐車場には 野良猫が5~6匹住み着いています。
どうも誰かが餌付けをしているみたいで、仕事後に 車に乗ろうとすると「餌をくれ~」といった目ですすり寄ってきます。
正直な話、私は犬や猫といった動物に対してあまり「かわいい」といった感情を抱きません。逆に、犬に対しては小学校低学年の時に追い掛け回されたトラウマがあるので、触る事すら苦手です。
そんなこんなで、今日の仕事後の事・・・・・・・・
私はいつも通りお店を閉め、店内の戸締まりをして鍵をかけました。
ショッピングセンターの裏口から駐車場に向かうと、そこに猫の群れ。
別に餌をあげるつもりもないので無視して通り過ぎようとしたら、 そのうちの1匹が道路に飛び出しました。
タイミング悪く、真っ赤なスポーツカーが猫を轢きました。
「ごきっ!」という音と共に猫は下敷きになりました。
真っ赤なスポーツカーは何事もなく走り去りました。
猫はしばらく痙攣した後、動かなくなりました。
こんなショッキングな瞬間を目の当たりで見ました。
「・・・・うわぁぁぁ・・・・・嫌なもの見ちゃった・・・・」
猫は道路の真ん中でぐったりとしています。他の猫が心配そうに 周りを囲んでいます。
仕方なく私は猫の屍を道沿いに足で掘り投げました。
(この行為は残虐でしょうか?皆さんならどうしますか?)
このことを父に話すと、父はこう問い掛けました。
「その猫の屍は誰が掃除すると思う?」
私は考えました。普段そんなこと考えもしませんでしたが、そういえば 誰が掃除するんでしょう?
葬儀屋?保健所?
「ごみ収集車だよ。」
父は何事もなくこう答えました。
「・・・・・・・ごみ・・・・・かぁ」
今年最大のブルーに陥りました・・・・。
~おしまい~
(BGM 日本童謡 「ねこ踏んじゃった♪」)
>訂正
この文をチラシに載せようと思って、とりあえず動物の死骸の処理先を調べてみたところ、 実は死骸の連絡を受けた役場の住民環境課が、死骸処理業者に処理を委託しているそうです。 ゴミ収集車が集めるわけではありませんでした。あしからず。
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地域振興拳エピソード |
福井県全域で3月13日に地域振興券が配布されました。
私のお店にも、封筒に入った振興券で買い物をする若い夫婦が たくさんやってきました。
たいていの夫婦は必ず子供連れです。おそらく子供に秘密で 振興券を使うことは不可能なくらい、子供たちの間で振興券に ついての情報が流れているのでしょう。
3月ということもあって、私の店で売れる商品は制服、体操服 といった学用品が中心です。しかし、どうも子供たちはそれが 不服な様子。「私の振興券」という観念ができてしまっているのでしょう。
つまりおもちゃが買いたいわけです。
ある夫婦が学生服の採寸に来店しました。しかし当の子供のほうは ふくれっつら。斜め下を向き、まるで呪文のように
「僕のやのに・・・・・僕のやのに・・・・・」
とつぶやいていました。
ある親子はどうも紳士協定を結んだ様子。
「私の分の5000円は使ったらあかんよ!!!」
と親に細かい チェックを入れてました。どうやら分け前分を決めたみたいです。
しかし、中には新しい制服を買えるのがうれしい様子の子供もいて
(たいていは女の子。おしゃれに対する自我が早いですね)
そういう親子はきゃっきゃ言いながら試着室で騒いでました。
また、私の店はショッピングセンター内にあるため、隣におもちゃ屋さんが あります。しかもわが町唯一のおもちゃ屋なので大盛況をかもし出していました。
私の予想では地域振興券は半分以上食品類に流れると思ってました。
しかし、この2日間の話を聞いたところによると、いうほどスーパーにも 集まりきっていないということ。となるとまだ多くの振興券は使われる あて先が決まらないまま主婦の財布に眠っているわけです。
金津町で発行された振興券は約9200万円分。いまだ行き先が 定まってない振興券をどうやったら集めることができるか、 ない知恵を絞って考える若き自営業主でした。 |
Vセーター |
ミニ私小説形式で書いているため、敬語を使っていません。
諸先輩方、ご容赦ください。
第1章
その日は午後からトンボ学生服の営業マンと商談であった。
ここ3年くらい学生服の訪問採寸販売をがんばっているので営業マンはこまめに挨拶にくる。私はその営業マンと事務所で商談を始めた。
商談といっても、雑談が中心である。私にはその気はないのだけれどもトンボさんは私がカンコー学生服や富士ヨットに乗り換えないように気を使っているらしい。営業マンは大変である。
雑談の中で女子中学生の防寒上着の話になった。トンボ学生服のラインナップには、セーラー服の上に羽織るものはPコートやダッフルコートといった重防寒衣料しかない。しかし最近の暖冬でそういったものの売行きは鈍い。そこで
「カーディガンやVセーターなど軽防寒衣料のラインナップをつくってはどうか?」
と提案してみるとむこうもその気になったらしく、今度会社に提案してみるとのこと。 しかし、
「カーディガンとVセーター、どちらが売れますかね?」
と聞かれ、戸惑った。そこまでは考えていなかった。
「多分Vセーターの方だと思いますが・・・・」
とりあえず言葉を濁して商談を終えた。
第2章
その日の夕方、私の祖父に
「店に電動機付自転車を忘れてきたので持ってきてくれ」
と頼まれた。84歳のじいさんのくせにいまだ元気がいい。毎日町中を 電動機付自転車で遊びまわっているので、ある意味町の人気者?に なっている。
めんどくさかったが、ふと思った。そういえば私はまだ電動機付自転車 なるものに乗ったことがない。ふつふつと興味が沸いた私は、実家にいる じいさんのところまで自転車を持っていく約束をした。
第3章
電動機付自転車は鍵もかけられずにほったらかされていた。
「じじいめ・・・・・・」
何事もきちんと管理せんかい!・・・・と思ったが、ふと自分を振り返ってみると やはり私はこのじいさんの孫なんだということにかなり思い当たる節が あるので苦笑した。そのまま自転車を漕ぎ出した。
「そういえば自転車なんて久しぶりに乗るなあ・・・・」
なにやら感慨深くなっていた。しかも電動機付なので軽い!
「サイクリング サイクリング やっほー やっほー」
馬鹿である。なんだか楽しくなりながら交差点を左に曲がった。
第4章
ちょうど下校時間だったので、通りに中学生達がおしゃべりしながら たむろっていた。そのときふと目にとまった後姿があった。
女子中学生が白い上着を着て、小走りに走っているのだ。
さっきの商談が頭をよぎる。そう、私が提案したいのはああいった 軽防寒衣料なのである。しかし女子中学生は向こうへ走り去ろうと しているので後ろ向き。そのためその白い上着がカーディガンタイプ なのかVセータータイプなのかが分からない。
私は確認すべく追いかけた。
女子中学生の5mうしろまで近づいた。その子も小走りを止めた。
疲れたのだろう。その白い上着は薄手のニットタイプのようである。
よく、コギャルと呼ばれる種族が着ているそれに似ている。
しかし、Vなのかカーディガンなのかはまだ分からない。
やっと女子中学生に追いついた。その白い上着が何であるか 確認するために私が振り向いたのと、女子中学生がずれたルーズソックスを ずりあげるため太ももを上げたのと、ほぼ同時であった。
パンツが見えた。
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
女子中学生と目が合った・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・
違うんだあああああああああ!!!!!!!!!!!!
そんな不純な感情は皆無だったんだああ!!!!
そんな目で見るなあああああああああ!!!!!!!!!
斜め後ろ頭ら辺に、痛いほど視線を感じながら、私はじいさんの 電動機付自転車を必死に漕いだ・・・・・。
~おしまい~
(BGM 椎名林檎 「ここでキスして」) |
おいらはモテモテ君 1 |
3月23日(火)、24日(水)、25日(木)のこと。
私は大阪に仕入れに行きました。
23日午後5時に名神高速で青いラブレターをもらい、
24日午前4時半に神戸市垂水区で黄色いラブレターをもらい、
24日午後10時にJR大阪駅周辺で再び黄色いラブレターをもらい、
25日午前1時に守口市の高架下で青いラブレターの待ち伏せに会いました。
日本の警察よ。そんなに私を愛してどうする?
<詳細>
・23日午後5時 名神高速高月PA付近で最高速度違反(33kmオーバー)
・24日午前4時半 神戸市垂水区の先輩宅付近で駐車違反
・24日午後10時 JR大阪駅付近で駐車違反
・25日午前1時 阪神高速守口線の高架下で飲酒検問。
飲んだ後なのになぜか機械に反応せずセーフ |
おいらはモテモテ君 2 |
あまりにも集中して警察さんからラブコールを受けたので
一体私は何日間、愛の逃避行をすればいいのか調べてみました。
昨年7月3日に短期免停を受けているので今の持ち点は4点。
この3日間での失点は最高速違反3点、駐車違反2点×2回
合計失点7点。
おいおい、中期免停(60日)を飛ばして長期免停(90日)・・・・・・・。
講習に行っても45日は免停・・・・・・・。
愛されるって・・・・・・つらい・・・・・・。 |
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