先日の話。しごとが終わってちょっと疲れたから 芦原温泉にでも入ろうと思い、芦原温泉の
芦原グランドホテルに入った。入浴料として５００円払い、風呂場へと向かった。

グランドホテルの風呂は普通の風呂とは別に露天風呂があり、 その露天風呂は結構熱いけど
風情があるから好きなお風呂。今日も普通の風呂で体を洗ってからすぐに露天風呂の方に向かった。

露天風呂には学生と思われる男達が５～６人いた。
その集団とは離れて、私はぽつんと一人温泉を楽しんでいた。

１０分位しただろうか。騒がしかった学生どもがいきなり 静かになった。

目を閉じて風呂に浸かっていた私が

「どうしたんだろう？」

と思い、目を開けて振り返ると二人組の女！！！
バスタオル胸に巻いて入ってきた！！！

何事かとビックリしてたらその娘達がこっちに来た！！
（というより学生の集団を避けたんだろうけど・・・。）
あわてて湯船に浸かった。女の子達はバスタオルを巻いたまま 風呂に入ってきた。
そして私の１メートル横まで来た。

わけが分からなくなった。あせった。女の子達を見ることさえ 出来ない。
とっさに立ち上がって風呂から出た。

露天の更衣室でふと気付いた。

「もしかして、ここって混浴？」

「でもまさか。」

「じゃあ、なぜ？」

かといって再び露天の浴室には戻れない。

「とにかく普通の風呂に戻ろう」

普通の風呂につかりながら考えた。

「やっぱり露天の方は混浴なのか？」

８分くらい考えた。でもわからないから、とりあえず露天に戻ろう。

露天には女の子達はいなかった。しかし学生どもはおおはしゃぎ！
話し掛けてみたら、やはりここの露天は混浴らしい。
しかもどうも女の子達は最終的にバスタオルをはずしたらしい。

知らんかったから動揺して、逃げてしまった……。めちゃくやしい。

宿の人の話だと、２～３月の平日は卒業旅行の女子大生たちが けっこう来るそうで、ときどき
肝の座った女子大生が露天風呂に 入ってくるらしい。また、夜中にもけっこう入るらしい。

以上、先日のびっくり話でした。

朝４時。
私は眠い目をこすりながら布団から出た。
今日は名古屋でパジャマと紳士物の仕入れ。
下道で行くため、早くしないと渋滞に捕まってしまう。
１０分で用意をし、愛車ハイラックスサーフで名古屋に向かった。

朝６時。
滋賀県に入った。空が青み始めている。
が、雲行きは怪しい。おそらくもうすぐ雨が降るだろう。

朝６時１５分。
雨が降りだした。しかも激しい。休憩がてらコンビニに入る。
おっ！マガジンがある！ＧＴＯを立ち読み、朝飯を買った。

朝６時４５分。
関ヶ原を通過。雨はじゃじゃぶり。道路に溜まった水溜まりに 何度もハンドルを取られる。
ハンドルを取られると反対車線に 車が流れる。ときどきトラックとすれ違う時にはかなりドキドキする。
まるで初恋の時のドキドキを思い出す。

朝７時過ぎ。
愛知県に入る。私は主要幹線である国道２１号線を嫌い、 木曽川沿いから入る西ルートで
名古屋に向かった。朝ならばこのルートの方が混まない経験がある。

問題の朝７時２０分。
津島市に入る。隣はもう名古屋。
「なんや、下道でも３時間半で着くやん。」
私の中で名古屋がテリトリーに加入された。
雨はまだ降っている。今日の仕入れは大変そうだ。
信号が赤になった。私はきゅっとブレーキを踏んだ。


すーーーーっ


車が流れた。路上の水膜でタイヤがロックしてしまったのだ。
「げっ！！！！」
前車との距離が一気に短くなった。慌ててサイドブレーキを 引いた。ハンドルを切った。

・・・・が車は流れ続ける。



がごん！



なすすべもなくサーフは前車に突っ込んだ。というよりめり込んだ。
前車はエスティマ。TOYOTAの天才たまごだ。
じゃじゃぶりの雨の中、私は前車の運転席に駆け寄った。

「ごめんなさい」
「ばかやろう！」
「すいません」
「横に寄れ！」

そのまま前車は信号を左折した。私も左折しようとしたとき 悪魔がささやく。

「そのまま真っ直ぐ行って逃げちゃえ」

その間１秒くらい。しかしさすがに私の少ない良心がとがめた。
思い直して左折した。エスティマのすぐ後ろに車を停めた。

TOYOTAの天才たまご「エスティマ」は今やコロンブスの卵状態。
後部がばっくりへこんでる。私のサーフはというと かすり傷。
さすが平成元年式のボディは強い。

「とにかく警察行きましょ。」

やたらわざとらしく首をさする相手にちょっと警戒した。
それに自腹で弁償するのは明らかに無理なくらいへこんでる。
こういう時は警察に頼むのが一番。その為に高い税金を払っている。
前車に連れられて津島警察署に向かった。

警察では真っ正直にあやまった。何しろ信号待ちの車におかま掘ったのだから
１０：０で私が悪い。救いは誰も怪我をしてないこと。
ぶつけたのが人だったら目も当てられない。

朝８時半。
事故手続きを終え、警察を出た。空は皮肉なくらい晴れ上がっていた。

ばあちゃんが死んで約１ヶ月が経った。笹原家では今、 家中を大掃除している。
ばあちゃんは物を捨てるのが嫌いな人で使い古しの靴から スーパーの袋まで、
ありとあらゆる物をため込んでいた。
しかしほとんどがごみ同然のため、この際一挙に整理しようと 一念発起した。
家中の掃除にかかった日数は約１週間。
その間の大掃除で捨てたごみ袋の数は３０袋近くになる。
年寄りはどこでもこんな感じであろう。みな戦争と貧困を 経験しているから。

そんな折、物置を掃除していたら、なにやら海苔の瓶らしきものが ８つほど並んでいた。
普段は物置なんて入らないので中に何があるか 知らない私は、それを取り出してみた。
８つの瓶のうち５つは空であった。
しかし３つは何かが入っている・・・・。


・・・・・・重い・・・・・・・


液体であった。それを明るいところに出して見てみた。
瓶の中に丸いものがごろごろ転がっている。

「梅干し？」

とりあえず蓋を開けてみた。いい匂いがする。

「梅酒だ！」

びっくりした。我が家では誰もあまり酒を飲まない。唯一私だけが 酒飲みで、家族には
飲みすぎないようにいつもたしなめられていた。
そんな笹原家に梅酒が漬けてあるとは想像できなかった。
しかしそういえば学生時代に祖母が
「博之のために梅酒を漬けといたげるよ」
といって梅を買い込んできていたのを思い出した。
もう４・５年も前のことである。

祖母の心づかいというものは偉大である。もともとばあちゃん子の私はぐっと心を
わしづかみにされた気がした。



その夜（というか今なんだけれども）私はその梅酒を飲んでみた。

「甘いけどうまい」

素直な感想である。甘い梅酒は得意な方ではない。しかし 祖母の手作りならば話は別。
真心のブレンド以上の調味料はない。
コップ２杯ほどでふらふらに酔った。しかしかなり気持ちがいい。
今がその状態である。

祖母の心遣いに感謝しつつ今日は眠りに就こう。
ではおやすみなさい。

今朝、ふっと気付いたら朝だった。昨日は一人で飲んでいて そのまま寝てしまったらしい。
コンタクトもつけっぱなし。
ちょっと目が痛い。

もぞもぞと起きだして、コンタクトをはずした。

「イタッ！！」

左目に激痛が走った。とても目が開けられない。ごみでも入ったのか？
とりあえずしばらく様子を見た。

痛みは徐々に大きくなっていく。とても仕事にならないので そのまま母に医者に連れていってもらった。

近くの眼科に行くと今日は休診。だがとても痛みを耐えれる状態ではない。
ちょっと遠いが県立病院まで向かった。

県立病院に着いたが、眼科の先生はただいま手術中だということ。
そこで緊急病棟へ連れて行かれた。

緊急病棟で診てもらうと
「眼球に傷が入っているね」
と言われた。眼球を染色してみると黒目の中に直径４ミリ程度の 緑色のしみが出来ている。
そこで麻酔をして眼球を消毒した後、 黒目に傷薬を塗ってもらった。

麻酔をすると驚くほど痛みがなくなった。そこで無事な右目であたりを見回すと僕を７～8人の
医師が見守っていた。なんか気恥ずかしくなった。
そのまま薬が出るまで寝かされていると、横で女性二人が血圧計で遊んでいた。
耳を澄まして話を聞いていると（視覚がない分、聴覚が研ぎ澄まされている） どうも研修医っぽい。
そのとたん

「寒くないですか？」

話し掛けてきた。これって逆ナン？（いや、単なる職務だと思うが） チャンスとばかり
会話を取り付けた。事実20歳の研修医らしい。会話をしていても 医学的な質問には
答えきれてない。でも、10分ほど楽しい時間を過ごした。
残念なのは目が痛くて相手の顔が見れなかったこと。

しばらくすると眼科の先生の手術が終わったらしく、診察室に連れて行かれた。
暗室で再び眼球を見られた。

「あら～。角膜がバックリめくれてるねえ」

なにっ！角膜が！ 角膜と聞いてなんだか不安になった。
失明するのではないかと思った。

「まあ、1週間程度で痛みはひくでしょう」

先生は淡々と言った。どうもその程度の傷らしい。
ほっとしたがその分周りを騒がせた自分が恥ずかしかった。

家につき、そのまま眠りに就いた。夕方から眠るのは気持ちいいがやはり左目を開けることはできない。

夜12時。目が覚めた。左目の腫れが引いてる。しかしまだ目を開ける気には ならない。
ので今右目だけでメールをうっている。

しかし、俺もこんな時にメールをうつなっちゅうの！（自己つっこみ）

暇つぶしの「越前がに」レポート

去る１１月６日に越前がにが解禁となりました。こうして食卓にカニが並ぶようになると
私たち福井県民は「そろそろ冬だなあ」と感じるのです。
ところで「かに」といってもいろんな呼び方があります。よく耳にするのは
ずわいがに
せいこがに
みずがに
たらばがに
毛がに
花咲がに
越前がに
松葉がに
こんなところですが、一体どれがどれでどんなかになのか分かります？
５割くらい分かれば、あなたは結構 物知りさんです。

では解答

生物学上でいえば
「ずわいがに」「せいこがに」「みずがに」「越前がに」「松葉がに」はすべて同じかにです。
つまり「ずわいがに」です。
雄を「ずわいがに」というのに対し、雌を「せいこがに」と言います。
１０回程度の脱皮を繰り返して、甲羅が９ｃｍ以上になると１人前となる のですが、
雌の「せいこがに」はそこで脱皮が止まります。
しかし雄の「ずわいがに」はその後も６～７回脱皮を繰り返して 成長します。
そのため、脱皮直後の中身が薄いかにを「みずがに」と言います。

「越前がに」「松葉がに」というのはブランド名です。１６回近い脱皮を 繰り返してパーフェクトな
ずわいがにとなったもののうち、福井で取れた 物を「越前がに」、山陰で取れたものを
「松葉がに」というのです。

「たらばがに」「毛がに」「花咲がに」というのは生物学上で別物です。
ただし「たらばがに」というのは、かにではなくエビです。その証拠に 他のかには足が１０本なのに
対して「たらばがに」は８本です。

以上が解答です。
ちなみに福井の食卓に並ぶのは９割９分「みずがに」です。だって 浜値（港での値段）で
５００～１０００円なんですもの。
「越前がに」なんてものは福井生まれの私でさえあまり食べたことが ありません。
なにしろ浜値で５０００～１００００円もするんですから。

最近では「越前がに」には足に「越前がにマーク」が付くように なりました。それくらい
バッタ物が横行してるんですね。ですから本物の「越前がに」を食べたかったら

１、足に福井県魚協組合のマークが結んである。
２、少なくても５０００円以上である。

この２つが必須条件です。
ちなみに紛らわしいのは「ずわいがに」とか「越前ずわいがに」とか 書かれているやつ。
「みずがに」も間違いなく「ずわいがに」なので。
２０００円前後のやつは「みずがに」か外国産の「ずわいがに」です。

しかし、正直な話、「よく育ったみずがに」と「越前がに」では、値段ほど味はかわりません。
１２～３回脱皮して「よく育ったみずがに」と １６回脱皮した「越前がに」。
そこに４０００円以上の味の差はないです。
あるのはブランドに対する満足感みたいなものですか。

以上、ひまつぶしの「越前がにレポート」でした。