社長の時間管理のログをとっているのは、社長である私の仕事時間を「必勝の3200時間」にする為です。そうなると「必勝の3200時間って何?」と思う方もいると思うので、ここで簡単に説明しておきます。
ランチェスター経営戦略では、
「100人以下の会社では、会社の業績の96%は社長の実力で決まる」
と定義されています。
会社の理念や方針、ルール、業務、商品、取引先など基本設計を行なうのは社長です。どんなに優秀な社員がいたとしても、その社員が会社の業績に寄与するのは4%でしかありません。優秀な社員であろうと物足りない社員であろうと、配置と役割を決め、指示を出すのは社長であり、その社長の采配次第で会社の業績が決まります。
つまり、会社の業績を上げる為には、社長が学習し、実力を上げることが一番効果的なのです(ランチェスター経営戦略より)。
では、社長の実力を上げる為に、どうしたらいいか?
学習効果には、公式があります。
学習効果=社長の素質×教材の質×学習回数(時間)
「社長の素質」
頭がいいとか、物覚えがいいとか、真面目とか、そういった社長の素質です。
「教材の質」
社長が経営の采配を振るう場合の判断基準となる教材です。
「学習回数(時間)」
学習に費やす時間です。
このように、業績を上げる為に、社長は常に経営の勉強に時間を費やす必要があります。しかし、中小企業の社長は、通常業務すべてを社員に任せて学習に打ち込めるほど余裕はないので、通常業務と学習を併用してこなしていかなくてはなりません。
ランチェスター経営戦略では、通常業務+学習時間=仕事時間とし、社長はこの仕事時間を増やさないといけませんよと言っています。そして「社長は社員の2倍以上働きなさい」となるわけです。
では「社長は社員の2倍以上働きなさい」をどう計算するか、説明します。
社員の2倍以上働く場合、ランチェスターの2乗の法則を応用して計算すると、2倍の効果を出すには、√2倍=1.4倍、3倍の効果を出すには√3倍=1.7倍となります。
(この2乗の法則についてはランチェスター経営を学ばないと分かりません)
社員の年間の労働時間について、有給も含めて、一般的な社員の年間休日の平均は130日程度です。
1日8時間労働×労働日数235日(365日-休日130日)=1880時間
一般社員の年間労働時間は1880時間です。社長は社員1880時間の√2倍以上働きなさいというわけで、一覧にすると下記のようになります。
1880時間の√2倍(1.4倍)≒2650時間
1880時間の√3倍(1.7倍)≒3200時間(必勝の3200時間)
1880時間の√4倍(2.0倍)≒3700時間(圧勝の3700時間)
1880時間の√5倍(2.2倍)≒4140時間(決死の4140時間)
1880時間の√6倍(2.4倍)≒4530時間(超人の4530時間)
なお、決死の4140時間以上は何年も続けると体を壊す可能性があるので、独立開業時の数年向けです。ちなみに、
エジソン:年間6,000時間以上を35年
本田宗一郎さん:年間5,000時間以上を35年
京セラ稲盛さん:年間5,000時間以上を30年以上
ビルゲイツ:年間6000時間~
というように、歴史に名を残す方々は「超人の4530時間」を続けられるようです。
このように、社長が社員の3倍働くことを「必勝の3200時間」と言います。私は、20~30代は圧勝型くらいは働いていたと思います。店舗で働いた後に独学でネット通販の勉強し、2006年までは一人ですててこねっとを運営してましたので。
ただ、40代になり、家庭と子供を授かった今、仕事の目標時間を「必勝の3200時間」としています。
私が今やっているEXCELでの時間管理は、自分の仕事時間が一目で分かるので、とても有意義だと思っています。最近はスマホやPCで時間管理するやり方もあるようですが、私はEXCELで出力した表に手書きで記入し、毎月PCで集計しています。集計用のEXCELを作ってしまえば、集計自体は10分程度で終わりますから。
皆さんも、興味のある方はやってみませんか?
私の時間管理表のEXCELを添付しておきます。使ってみてください。
★社長の月次時間管理表シート
2017.12.08追記
あと、あくまでこれは「社長」の時間管理です。こういうふうに書くと、
「うわ、この会社、労働時間がブラックじゃないか?」
と勘違いされるかもしれませんが、従業員の勤務時間はいたってノーマルです(^^;
ネット通販開始初期のころは仕組みが整っていなかったので、残業しないと回らないこともありましたが、受注システム導入、在庫管理システム導入、業務効率化をどんどん進め、現在は基本的に残業無しの就労になっています。2018年春に商品一括管理システムが完成すれば、もっと効率化されます。
「社長の時間管理」は、社員が無理な残業をしなくても会社が成長する仕組み作りの為に「社長」の私がどれだけ時間を投入することが出来ているかの記録です。