昨日の日曜日は祖父の13回忌だった。
親族が集まり、実家で法要をし、小宴会をした。
「法事」で、今でも心に残っているのは中学生の時のこと。
部活をサボりたくなった私は、平日の学校の授業が終わった後、部活の先生に
「先生すみません、今日、これから法事なので、部活休ませてください」
と真顔で言った。サボる理由に「法事」を使った。その頃は祖父母も元気で、
法事が何たるかさえ知らなかったが、なんとなく法事と言えば通るような気がしていた。
「法事??今日、今からか??」
部活の先生は怪訝そうな顔をして聞き返した。
「はい。法事です。」
法事が何のことかも分からずに、私はそう答えた。
しばらく考えた先生は、
「そうか。じゃぁ仕方ないな。休んでいい」
と休ませてくれたが、部活をサボった私の脳裏に、その時の先生の怪訝そうな顔が残った。
物心がついて、法事が平日の夕方に行われることなどないと知り
その時ついた法事の嘘が、罪悪感として今も心に残っている。
祖父の13回忌の法事の中、ふと、そんなことを思い出した。