弊社では、社長の私と斉藤バイヤーが商品の手配をしています。
ときどき東京出張がありますが、男性バイヤーの東京出張は、基本「夜行バス」です。
2つ理由があります。
1つは「コストの体感」です。
新幹線で福井⇔東京の往復で28000円ほど。
夜行バスで福井⇔東京の往復で、安いと8000円ほど。
その差は20000円。バイヤーとしてこの20000円の価値を体で覚えるためです。
もう1つは「苦労の体験」です。
バイヤーの東京出張は年に2~4回程度です。しょっちゅうあるわけではないです。
いまどき夜行バスはなかなか乗る機会がないので、あえて乗っておいた方がいい。
夜行バスは車内泊でまともに眠れないので、しんどいです。
翌朝から仕事なので、疲労が回復しない状態で商談となります。
日帰り夜行バス往復の場合、車内泊2回連続なので、翌朝は目が血走ります(苦笑)。
だから、若くて体力があるうちに「体験」させておきます。
この体験はきっと成長の糧になりますから。
あくまで、コスト感を意識しながら商品を手配すべき男性バイヤーのみのローカルルールです。
大阪や名古屋には普通に特急で行っています。また、40歳を超えたら、新幹線で東京に行ってOKです。
また、商談のスケジュールによっては社長判断で新幹線OKにしています。
これは、バイヤーのみで考えていたのですが、先週、若い販売部社員が東京の研修に夜行バスで行きました。やりますね(^^)。
来週は斉藤バイヤーが夜行バスで東京出張です。私も、出張履歴を見てみたら、2017年は3回、夜行バスを使っていました。私はもともとバックパッカーなので、夜行バス大歓迎です。むしろテンションがあがります。
「不便」を知っていて初めて「便利」に感動できます。「夜行バス」のしんどさを知っていないと「新幹線」のありがたみが分かりません。
私もまだまだ夜行バスを使うつもりです。お金がなかったときの苦労を忘れないためにも。
2017.12.03追記
ちなみに、しんどそうなことを強制しているかと思われるかもしれませんが、たまの夜行バスなんて、たいした苦行じゃないです。よっぽど建設業や土木業の方々の日々の現場仕事のほうがきついと思ってます。
エアコンの効いた室内仕事で、日曜日と隔週土曜日に休むことができ、夜勤があるような変則労働時間ではない、恵まれた環境で働くネット通販業務の中で、たまに初心に返るためのものです。
また「出張や商談にはベストの体調で臨むべき」というご意見、ごもっともだと思います。しかし、東京出張は「非日常」のことなので、火事場の底力を出す時です。夜行バスに乗ることで、通常の半分の体力になったとしても、1日程度は、体内のニトロ燃やして100%のパフォーマンスを維持する訓練です。本当に疲れたのであれば、夜は飲みに行かずにビジネスホテルで素直に寝ればいい。でも、新幹線で行こうと、夜行バスで行こうと、出張に行った夜は、飲みに行く体力は残っているわけです(苦笑)。つまり、若いときは夜行バスくらいで体力は0にならないということです(^^;
私は30代前半までは軽バンやデリカで、夜中に大阪まで下道で行って、本町あたりで車内泊して、現金問屋の早朝特売で衣類を仕入れて車に積み、複数の取引先と商談してから、また夜中に福井まで下道で帰るという仕入れをしていました。これで移動費と荷物送料が浮くためです。
とにかく金がなかったので、自分の体力と時間を売るしかなかったからですが、今思えばいい経験でした。