パレットラックについて①
物流センターを建設する中で、
「商品倉庫ゾーンでの商品保管をどういう形で設計するか?」
というのが、大きな課題でした。
物流の展示会などで、倉庫設計を外注する形が一番手っ取り早いのですが、その分、一番コストがかかります。また、多数の物流倉庫を見学させていただきましたし、ネットでも調べまくったのですが、私が思い描く商品保管方法を行っているところがありませんでした。
私が思い描いている、もっとも効率的な商品保管方法は「コストコ」です。
コストコに行ったことがある方は分かると思うのですが、コストコは
・パレットラックによる商品保管
・陳列にフォークリフトを使用
・ラックの下部(高さ180cmくらいまで)は、お客様向けの陳列
・ラックの上部(手が届かない部分)は、商品在庫の保管用棚
という形です。倉庫型店舗として、建物の上部と下部の空間の役割を分け、とても効率的に使っています。
コストコを参考に、ネット通販の倉庫として
・ラックの下部(高さ180cmくらいまで)は、ピッキング用
・ラックの上部(手が届かない部分)は、商品在庫の保管用
という形が、BtoCネット通販型倉庫としてもっとも費用対効果が高いと考えました。
しかし、このようなパレットラックを日本国内で注文すると、かなり高額になるのは簡単に予想できます。
ただ、すててこは海外で衣類を作って、輸入しています。そこで、
「じゃあ、パレットラックも中国で作ってしまおう!」
と考えた次第です。
なかなかに無謀ですね(苦笑)。
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ここで、私の昔話です。
私は24歳でこの会社を継ぎましたが、当時は赤字続きの洋服屋で、コスト削減の為になんでも自前でやらなければなりませんでした。
父が別会社で印刷所も経営していたので、この印刷所に店舗の新聞折込チラシを依頼していたのですが、チラシ制作代も捻出に苦労していました。
折込チラシを作るには、印刷所と原稿のやり取りや校正が必要です。しかし、これに非常に時間がかかります。
当時、印刷所はパソコンではなく、オフコンの時代です。印刷所はリコーの写植機を使っていました。
父の印刷所なので、印刷所の鍵を借りて、洋服屋の仕事が終わった20時から午前2時まで、このリコーの写植機の説明書を読みながら、(泣きながら)チラシの原稿を作っていました。自分の会社のチラシデータは自分で作るのが一番てっとり早くて安かったからです。
そして、印刷所が写植機からAdobe Illustratorに変わったので、Illustratorの使い方も覚えて、チラシのデータを作っていました。この経験があり、私はイラストレーターが使えます。
なので、
「パレットラックもイラストレーターで仕様書と指示書を作れば、なんとかなるんじゃね?」
と考えた次第です。
あ、もちろん、中国でパレットラックを生産する工場はラックの専門工場ですので、ご心配なく。
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というわけで、中国の工場に依頼したラックの設計図と配置図はこちらです。
(素人感満載ですが、こちらの意図さえ伝えられれば工場側できちんと仕上げてくれます)
~パレットラックについて②に続く~