中国の提携工場から「特恵関税の見直し」の連絡が入りました。
「特恵関税」というのは、先進国が発展途上国からの輸入を推進し、経済発展に寄与する為に、発展途上国の製品に対する関税を軽減または撤廃するものです。これまで、中国はまだ「発展途上国」とみなされ、輸入品に対して「特恵関税」が設定されていて、特定の商品は関税が減免されていました。
しかし、平成30年度より、中国の特恵関税が見直されるようです。
税関:特恵関税の卒業及び適用除外措置について
http://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/imtsukan/1506_jr.htm
中国の直近の成長を見ると、確かにこれもやむをえないと思います。中国はこの10年で本当に発展しました。
しかし、日本は中国からの輸入が25.8%と、ダントツの1位です。
引用:日本貿易会
http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html
特恵関税の見直しにより、関税による国の税収は上がりますが、かかった関税は売価に反映されますので、物価は上がります。弊社が中国で生産して輸入している商品も関税が上がりますので、売価変更せざるを得なくなります。
輸入国1位の中国の関税が平成30年度から上がることで、日本の物価は間違いなく上がると思います。
世論ではデフレ脱却とかインフレ目標とか言われ、「デフレは悪」という構図になっていますが、インフレのほうが国民生活を直撃します。こういうニュースをもっと大きく報道して欲しいところです。
というわけで、平成30年度は中国から輸入している商品の値上げの嵐が吹きまくることが予測されます。その中で、弊社の価格戦略をどうとっていくか、思案のしどころです。